アイドルマスター XENOGLOSSIA

アイドルマスター XENOGLOSSIA 1 [DVD]

アイドルマスター XENOGLOSSIA 1 [DVD]

古里尚丈プロデュース作品を見てみよう最終章がこのアイマス。監督:長井龍雪、シリーズ構成:花田十輝
アイドルマスターのキャラを使った舞-HiMEシリーズという発言があったらしいけれど、舞-HiMEシリーズのようなテーマ性は感じなかった。それよりガジェットを仕込んで話を構成する作り方が宇宙かけっぽいと思った。宇宙かけは引きこもりのコロニーと主体性のないヒロインが夢を見つけようとするガジェットで話を作っていたが、この作品はアイマス≒恋愛シュミレーションの理由もなくもてる男と病的なヒロインという構造から、病的なヒロインが無口で何を考えているかわからないロボットを取り合うというガジェットで話を作っている印象。
それでオリジナリティーあふれる話ならまだしも、基地の制圧やら、代替物としての無機物への感情のぶつけかた、ダクトから突然現れたり、登場人物の立ち位置の配置の仕方などなど、起きるエピソードやガジェットがどうしてもエヴァにしか見えなかったのが非常につらかった。キャラデザを始め、画面にあふれるオーラが舞-HiMEシリーズ特有のファンタジー感で一杯で、それが現在の東京という舞台と融和してるようには思えず作品になかなかのめりこめなかった。(舞-HiMEも舞台は現代だけれど、第一話でフェリーによる移動や引きで森に囲まれた学校をたびたび見せて陸の孤島を印象付け、上手く異空間を違和感ないようにさせていた)
とはいいつつも後半のロボットバトルを見るだけで心が熱くなって、以降の展開が楽しめるようになった辺り、所詮作品に対する評価なんて単純なものなのだろう。最終回のパロだか盗作だかには超絶に裏切られたけれど。
舞-HiMEシリーズで本格的に大団円にしなかったのは本作が初だろう。やはりどんどんと登場人物を不幸にさせていくなかから出てきたのが宇宙かけだったのか。駒のように動かすのは共通するけれど、登場人物が多くギャグとドシリアスを交互にやるとそうなるのかもしれないというのがシリーズ通して見てきた感想。執行部部長や伊織などデコの出たキャラクターの熱血展開は見てて常にテンションが上がった。宇宙かけにはなかったのが悔やまれる。