涼宮ハルヒの憂鬱 エンドレスエイト8 〜もう少し冒険してもよかったのでは〜

テンションは下がったけれど、ハルヒがかわいかったからいいや。という感想ぐらいしかもちえない。
全体的に今までの演出を踏襲する作りと、脚本の細かな差異が面白かった。プールのくだりは今まで弄らなかったので、そこで変えてきたことで、今回が特別であることを間接的に宣言しているのは親切だった。
でもそれは、今回終わるか終らないか分からない人間なら楽しめるかもしれないけれど、涼宮ハルヒの憂鬱という企画は、プロモーション方法からわかるとおり、ネタバレ前提だったのではと思う。案の定今回でエンドレスエイトが終わるというのは示唆されていたし、アマゾンのDVDBOXが4巻収録ということや、アニメ誌の早ウリなどで騒がれていたわけで、そういう今回は終わるのか終らないのかというところのギリギリ感で楽しむるわけもなくといったところ。
ならばいっそ今回は従来部分を大幅にカットしたりしてキョンの内的部分にスポットを当てればと思う。
もちろん今回の構成は理解できる。今まで通りでも最後に一歩踏み出すというシークエンスは素直に理解できるし妥当でかつ盛り上がる。しかし8話も積み重ねてるわりに、その程度の事しかやらないのかとも思う。実際3話目ないし4話目ぐらいに最後の部分を持ってきても得られる快楽は変わらないのでは。もちろん4話目と5話目でかなりの感情をリセットされたことは非常に面白く、8話構成の演出でそれをやった点は特筆すべき事だと思っている。が、しかし、なればこそ7話すべての鬱憤を今回スタッフは全ての力を使ってキャラクターに全力で晴らしてほしかった。