涼宮ハルヒの憂鬱 エンドレスエイト雑感 〜購入する価値ははたしてあるのか〜

はじめに、今回は個人的主観に加えてかなりの被害妄想が入った記事です。気分を害する方もいるかと思うので先に述べておきます。

涼宮ハルヒの憂鬱5.142857 (第2巻) 限定版 [DVD]

涼宮ハルヒの憂鬱5.142857 (第2巻) 限定版 [DVD]

定価は6900円2話収録なので×4でだいたい27000円。この価格は2話5000円のDVDなら+3000円で、3話7000円なら+1000円で1クール揃えれる。
もっともそういうのは瑣末な問題で、面白い作品だったら別に値段なんか関係ないというのはわかる。
ただ、京アニだから、ハルヒだからで買ってしまってもいいのか。同じ脚本で、演出を変えて長門と同じ気持ちを、キョンの行動意欲を表現したら面白いんじゃないか、話題になるんじゃないかという製作の悪ノリの延長で思いつきでやったようなこの企画に。
この企画が売上的に当たるということは他の原作を尊重し、または視聴者に喜ばれるように方向性を変えようと頭を悩まして作られた同じ土俵の上に立つ数々のアニメに対して失礼なのではと思う。
というのも今回エンドレスエイトは間違いなく角川は売れなくても別にいいと思っている。でないとこんなのが企画として通るわけがない。売るためならば、たとえエンドレスエイトを8話やることになろうとも、脚本を変えたりすることで視聴者に飽きさせず、買わせる努力をしているはずである(それが面白かったかはまた別の話)。しかし、そうは作らなかった。ただ話題になって売れればラッキーぐらいにしか考えてない。なぜならばこの後3期として、必ず当たるであろう”消失”が待っているから。それさえまた大当たりすれば問題ない。
それは視聴者が購入することに対してもそういうスタンスを崩していない。今回”キョンが自発的に行動するようになる”という涼宮ハルヒの憂鬱の本質というべき要素を理解し、原作エンドレスエイトに対して真摯な態度で臨んだとするならば、なぜ笹の葉ラプソディのように一つの作品として世にだそうと思わなかったのか。8話に渡るため分割せざるを得ないなどという言い訳は許されない。BOXにしてもいいし、4枚収録してもいいし、2層を使えば1枚に抑えることもできたと思う。そもそも8話だろうが、4話だろうが、それこそ話数は関係なく、1つの作品として出すことに意味があるし、またそうでないと意味がない。
そして一つのエピソードだからこそ、視聴者に対して要求する金額は妥当なものでなければならない。それももちろん8話だろうが12話だろうが、4話だろうが関係がない。個人的には一つのエピソードに対して10000円程度が妥当だと思う。1クールアニメの大きな山場が2〜3と考えると、同じ脚本ということも考えると12000とか、15000とか、その辺りの個人的な差異はあるとは思うけれど。
であるにもかかわらず、機械的にいつものとおり2話収録で通常価格で販売を仕掛けてきた。しかもDVDのみでブルーレイはまだ温存しているのだから性質が悪いとしか言いようがない。まったく視聴者にも作品に対しても向いているとは思えない。もし2話のパッケージ方法にこだわるのであれば前後編で2話×2巻にすればよかったし、8話収録が厳しいならば4話×2巻でもよかった。しかし、しかし、結局2話×4巻といういつも通りの方法をとられたことが今はただ悲しい。

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たとえ悪ノリの延長であっても、スタッフが面白がってるとしても、視聴者のための企画であれば、個人的には許されると思っている。わかる人にわかってくれればいいというスタンスで作品を作るのは決して悪いことではない。ただし、この販売方法を見るとどうしても、とても視聴者に喜ばれることを考えているとは思えない。ただ話題になればいいということしか見えてこない。面白い企画だったけれどやはりエンドレスエイトは酷すぎる。
だからこそこの作品を買おうと思っている人は待ってほしい。なぜこのアニメを買って、他のアニメは買わないのかを。
ハルヒは数万単位売れるけれど、その陰で一巻につき2000枚売れないアニメは大量に存在している。

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愚痴
あぁ青い花売れたらいいな。あんなに出来いいのに。こっちはNOISE枠で多分売上的に諦められてるせいでDVDのみなのだから。