大正野球娘。 第05話 〜池端隆史の反復が面白い〜

光と水のダフネぽてまよと見てきたけれど、同じネタや反応を繰り返すのが好きだなぁと思う。それが面白いし、また上手くもある。
ダフネの同じやり取りで繰り返す体を張ったどつき漫才や、ぽてまよオリジナルキャラクターの一話内に数回挟まるやりとりなどがそれにあたる。大正野球娘。だとギャグ方面ではあまり見られないと思っていたら五話はまさにそれだった。ランニングで疲労する姿を、いくつかのカットで繰り返しコメディタッチで見せていた。大の字で休んだカットを三回繰り返したり、机に突っ伏しているキャラが並んでいたり、小梅が疲れきって歩くさまを何度か同じ構図で見せたり、とにかく繰り返していた。
メインストーリーの九人目をそろえる作業では走りの速い人を加えようということで、陸上部の100メートル走の練習で、スタートダッシュは速いけれど抜かれてしまう菊坂を誘う。陸上部内で走り負ける姿→盗塁を試してもらって成功する姿→陸上部を切り捨て、野球部に入る決意をし、部室へ走る姿という映像の連鎖がよく出来ているが、先に述べた反復のギャグが引き立てることになっている。本格部活ものでないので、最後のオチにまたランニングをするというのでみんながっかりするという姿を使うところが非常にらしい。
繰り返しの上手さとしてもう一つ上げると、キャラクターにリアクションをさせるというのがある。あきれる行動にため息をつかせたり、否定されるとむっとしたり、意表をついた言葉でえっ?と反応させたり、そういう細かい積み重ねでキャラクターに厚みと愛着を持たせている。