けいおん!

☆☆☆☆:いつか買いたい

方向性が定まっていないように感じるというか、話の振り方が両極端なアニメでした。原作の雰囲気に近いほのぼのゆるゆる萌え路線と定番キャラクター描写だけでなく別の顔というか二面性を意識させたシリアス路線。後者を描く頻度が1クール1〜2本ぐらいのイメージでしたが本作は倍ぐらいあって、それが違和感の原因でしょう。
しかしそのシリアス路線には最大限の注意を払っていたと思います。そもそも二面性を意識させることは放映前の山田尚子監督もインタビューでありましたし、シリーズ通して(原作の雰囲気に近い萌アニメ路線のときでも)描いてました。エピソードの配置も後半にまとめており、キャラクターへの理解、愛着を持たせた上で拒絶反応が出にくいようにしていたと思います。
そういう意味でもあずまんが大王ひだまりスケッチらき☆すたといった原作が持つキャラクター性を徹底的に膨らませた従来の萌え四コマアニメとは一線を画す作品だと思います。むしろエピソードの振り方やテーマまでがくえんゆーとぴ あまなびストレート!に近いアニメだったと思います。しかし特別編で結局部内に帰結させたところが京アニらしいところではありますが。