「話数単位で選ぶ、2011年TVアニメ10選」投票集計を見て振り返ろう!

アニメブロガーが号令も、細かい規定もなく、なんとなーく年末に話数単位でアニメを10本選んで記事を更新する。そんな酔狂をわざわざ集計してくださった新米小僧の見習日記さん、ありがとうございます。
そうそうたる面白いエピソードが並ぶのを見るとやっぱり振り返りたくなるわけで、
1.大量に一言コメントをする
2.数本きちんと観返す
というパターンがあると思いますが、せっかくなので私は2を選びました。ということで、第5位からそれぞれ感想を。


歪んだ世界も、強大な敵も、見えない関係も、ありとあらゆる困難に立ち向かい、飛び込み、勝利し続けるタクトの輝き、力強さしかない。

  • 放浪息子』 第1話「おんなのこって なんでできてる? 〜Roses are red, violets are blue〜」


詰襟で呆然と立ち止まる。女装して街を走る。女装がバレてスリップで街を走る。
美麗な桜吹雪をバックにした情景の儚さ。


改めて見ると闘神にしか見えない緑川光まじアサキム(スパロボZ)。
月が空の大部分を占めるぐらい近くにあるのに遠くにしか感じないフィルム。共闘の距離感が、親子と仲間でまるっきり異なる。


初恋の相手の名前が他の男の口から出ただけでテンパる。しかも初登場でこの沸点の低さ、感情剥き出しである。


言葉を加工することについて、これほど真摯に取り組んだフィルムを私は知らない。
というよりも、そうした理由については、異国で意思疎通がうまくいかないという、平々凡々としたものだが、そのためだけに映画のフィルム調を徹底し、字幕を用い、言葉を加工し、独・日・(英)だけでよいのにもかかわらず、別の言語も交えるような物語の構造を採った入用などなど。ただただ凄い。


時間を巻き戻し、何度も繰り返していくことでキャラクターの想いが昂ぶるのと、視聴者の没入度が高まる。はじめの世界が随分平和に見えるのはキャラクターがどんどん狂気に染まっていくためか。繰り返すことで壊れていくセカイ。
繰り返しが一番顕著なセカイの最後のシーンはこの作品の中でもダントツの退廃的な美しさ。いつにもまして傷だらけの二人の心中、過去の私を救って今の私を殺してという願い。この世界線の二人は完全にデキてる。

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昨年もアニメを大量に視聴していたにもかかわらず、周辺情報を思い出したり、単体で十分見ごたえのあるようなエピソードばかりで、その強さを感じました。流石多くのブロガーたちが太鼓判で押した話だなぁなどと。まだ未見のものがあったり、懐かしいなぁと感じた方は、今放映しているアニメもいいけれども、少し振り返って【観る】のも楽しいのではと思います。