青い文学

人間失格桜の森の満開の下・こころ・走れメロス蜘蛛の糸地獄変と有名文学を作品ごとに監督を変えてアニメ化したこの企画。演出もテイストも異なるも共通するのは大仰で芝居くさいという事と、人間の闇を描くために暗く緊迫感のある映像になっている事です。
特に桜の森の満開の下の残虐シーンをミュージカルにする演出と走れメロスの舞台劇の脚本を書くという脚本がよかったです。こういう部分を楽しんでいる自分はもうアニメなんか見なくて芝居を見ればいい気すらしてきます。普段アニメでやらないことをやってくれる作品がどんどん出てくれないかなと思います。
萌えアニメというように作られていながら番組冒頭にナビゲーターとして俳優である堺雅人が原作に対して触れ、6作品の主人公の声を当てるという事態の視聴者へのメッセージ性は恐ろしいと感じました。

*斬首シーン:舞台のたれ幕を降ろすことで表現している。