リストランテ・パラディーゾ 第09話 〜漫画をアニメにするときに必要なこと〜

最近のリストランテは非常に面白い。原作ファン作品のアニメ化でこれだけ楽しめるのもまれだ。
テオ回は原作通りやるとシリーズ中の尺も足りなければ、アニメ主人公のニコレッタに結びつかない。テオがニコレッタを料理指導することで、過去の映像がフラッシュバックするというのは非常に合理的で手際がいい。
このアニメならではの合理性は、1クールという作品とは無関係の時間に様式として定められてしまうという意味ではマイナスではあるけれど、物語を再構成し1クールの最後に向かって進む様は見ていて美しい、様式美。

                  • -

アニメオリジナル要素としてテオ×ヴァンナがカップルになっていた。明確には言ってないけれど。テオもいい年であるし、恋愛要素がある方が自然だなぁと。凹んだニコレッタをフォローし続けるクラウディオ描写を毎回入れるところが丁寧。

                  • -

イマイチだったというか、苦しい演出部分があったので補足しておく。
ニコレッタの料理がテオに認められるというエピソード、ニコレッタがソース以外何も残っていない皿を見て喜ぶ部分。
原作だとテオがヴァンナに認められるエピソードに、食べ終えた皿にソースで「ブオニーノ(おいしいの一歩手前)」と書かれるというのがあったのだけれど、それにまつわるテオのエピソードを入れる尺がないので、アニメの演出になったと考える。
しかし皿に何も残っていないということが=認められたという事に、説明なしに映像だけでは理解しにくい。原作を知っていると、ソースに文字がない事に、もしくは見落とした可能性に困惑するという事態が発生するのではと。(実際自分はソースに文字が書いてあるのを見落としたと誤解した)

                    • -

次回予告、ババアがジジイにガチキスを迫るという素晴らしいアニメが放送されます。これがないとオノナツメリストランテをアニメ化した意味ないよね。わくわくしてきた。ルチアーノの恋愛話をやってくれるとは思わなかったので非常に楽しみ。