話数単位で選ぶ、2014年TVアニメ10 Daisukのよ〜わからへん!選

今年は衝撃的だったものを中心に選びました。

一言感想


物心つく前から本編もガンプラも触れてきたのですが、映像よりもプラモデルを組み立てて遊んだ事のほうが心に残っているんですよね。何の確執もなく、好きに作って遊ぶという理想のガンダム映像でした。


1曲の演奏に2話かける構成も、一人なのに複数人も奏者がいるみたいと形容される演奏も、ピアノソロに回想やモノローグや他の楽器が混ざる映像も暴力的で、視聴者を呆然とさせるための音というのは衝撃でした。


フルCGのアニメでお色気から怪我、液体に匂いと生々しい猫写を積んでいくのが挑戦的でした。同じ遺伝子であろう大勢のそっくりさんや、男性でも女性でもないという人間といった設定もハマっており、新しい時代を感じました。


硬質な中世(ファンタジー)というジャンルは洋画のほうがディティールが細かくて迫力があるのですが、その魅力をTVアニメに持ってくる事に驚きました。2話の酒場の猫写は特に最高でしたが、アニメならではのケレン味を加味して1話を選びました。


ニュアンスで会話する独特な言語感覚の本作でしたが、終盤の息抜き回は特に面白かったです。1話に4本の短いエピソードの詰め合わせで、いきなり合唱するなど畳み掛けてきたなぁと。スタッフワークも演出に小森秀人が入るという意外性のあるもので、もっと観たいなと思いました。

  • 『日本アニメ(−タ−)見本市』第6話【西荻窪駅徒歩20分2LDK敷礼2ヶ月ペット不可】


身体が小さくなって見知った部屋が違って見えるというのが大好きで、既存の認識の変化に面白さを感じると思っていました。でもアニメーター見本市という企画で動きの楽しさを提示されると、これって当たり前の動機だったのではと、いろいろ考えさせられました。ゴキブリってどうして嫌われるの?男と女が同棲する事って?


鉄壁といわれるディフェンスを崩すことに1話を費やしますが、作画の力技でなくコンビネーションやフェイントといったコンテワークを中心とした技術だったため、ボールを追うのが楽しかったです。エースの失敗を序盤だけ見せ、ほとんど映さず忘れられた頃に突如当たるスポットは期待しないほうが嘘というもので、まさに演出だなと思いました。


パイプオルガンで荘厳に始まり、デュエットで煽るように加速し、間奏で必殺技を何度も撃ちあい、最後には極太ビームでぶつかり合う、6分の楽曲を全て使ったライブ映像は圧巻でした。ゆっくりパンアップで月まで上昇する姿はファイナルファンタジーのボス戦みたいでした。


セカンドシーズンではアニメオリジナルと原作のエピソードを交互に行う構成になりましたが、オリジナル回は個性的な映像でどれも素晴らしかったです。特に異色だったホタルのエピソードでは、インドア趣味で登山初心者という主人公の設定と被りつつも、あらゆることに精通して解説もこなす不思議キャラに切り込みました。その幻想的な猫写で、彼女の特異性をまざまざと見せつけられ感服させられました。


全編を踏襲したシーンのオンパレードで、よくこのステージまで連れてきてくれたなぁと。ありがとうございました。