つり球


うまく人に馴染めなかった人間と人気者の宇宙人が、釣りを通じていろいろな人と関われるようになるお話。人との関係に息苦しさを感じると溺れ、思い出そうとするとフィルムが巻き戻る。だから別れの時には、あなたたちはこれからどうするかとベタベタな構図で問われる。友人たちはそれぞれの釣りをする姿を語るも、主人公は当然のように口にしない。しかしその表情は何よりも雄弁に語っていた。
愚直で若々しすぎて、少し引いてしまいそうな内容だが、宇木敦哉✕栗コーダーカルテットでデザイン背景という組み合わせによって、ポップな気持ちで最後まで観れた。