2011.8〜2011.10で読んだ漫画まとめ

2010.4〜2010.8
2010.9〜2011.3
2011.4〜2011.8

虫と歌 市川春子作品集 (アフタヌーンKC)

虫と歌 市川春子作品集 (アフタヌーンKC)

人間の形をした何かと人間との交流、淡々とした絵と台詞が味わい深い。ある種美術的なまでに精錬されているレイアウトが見所。2年も立たずして八刷というのもうなずける。

篠房六郎短編集~こども生物兵器~ (アフタヌーンKC)

篠房六郎短編集~こども生物兵器~ (アフタヌーンKC)

ステリーメイドやバカガキと小生意気なガキの争いやネットゲームなど見事に原典というような作品群。篠房六郎を紹介するにはこれが一番最適かしら。

この世界の片隅に(前編) (アクションコミックス)

この世界の片隅に(前編) (アクションコミックス)

広島を舞台にした戦時中の生活を描く。『夕凪の街 桜の国』の後書きでもあるように、作者が実際に体験しているわけでもないのに圧倒的な現実感。読者を引き込むための当時の流行りものを散りばめたエッセイっぽさ。そのための徹底したリサーチ力が魅力。
一番に薦めるところはそこじゃないだろ感がしないでもないな。1話まるまるカルタで戦争の風刺をやるとかそういったところをクローズアップしたほうがえぇかいの?

うさぎドロップ 9 (Feelコミックス)

うさぎドロップ 9 (Feelコミックス)

悲しいまでに男と女の差を意識してしまった。ダイキチ編ではあーわかるわかる、りん編では全くわかんねぇ。中盤主観が見事に変わるのだけれど男目線でしか読んでない事に気づいた。ダイキチのこと考えるとスゲーへこむというか、頭がいたいというか。面白かった。

ハルシオン・ランチ 1 (アフタヌーンKC)

ハルシオン・ランチ 1 (アフタヌーンKC)

何でも食べて吐き出す事で合成する不思議ちゃん宇宙人と会社の金を持ち逃げされてホームレス生活を余儀なくされたヤリチン中年のボーイミーツガールもの。メタ子というヒロインから分かる通りパロ満載。毎回どんなクリーチャーが合成されるか楽しみだった。

  • TAGRO『マフィアとルアー』全1巻

マフィアとルアー (星海社文庫)

マフィアとルアー (星海社文庫)

あとがきの「二十代の自分の生きざまや感覚をモチーフにしている」という通り、大人のモラトリアムをそのまま形にしたような作品群。短編ごとにタッチを変え、ネームを変える事のできる技巧派ということを強く意識させられる。

どうぶつの国(7) (講談社コミックス)

どうぶつの国(7) (講談社コミックス)

今作は一話で一気に話が進むのがいい。サクサク設定を消化していく。少年誌的なだらだらさがないけれど熱量が感じられない。リンダキューブな世界観が好きなら楽しめる。人造生命体は拠点から離れられないRPG感がステキ。

竜の学校は山の上 九井諒子作品集

竜の学校は山の上 九井諒子作品集

大別すると勇者と魔王といったRPGの舞台裏のようなエピソードと現代に空想上の生き物が共存する世界のエピソードが9作品。美しい結末なんてどこにも無い、綺麗な終わりなど迎えない。全てが途中で、だからこそこれからを夢想する。

女の穴(リュウコミックス)

女の穴(リュウコミックス)

うちの界隈ではかなり賑々しかったので購入。それもあってナナメに見てしまってたのだけれど後半の豚&鬼で相転移した。イヤッホーィ!この漫画を読んでる層が完全にまわぴん層と被ってるのが納得&面白かった。

セックスなんか興味ない 3 (IKKI COMIX)

セックスなんか興味ない 3 (IKKI COMIX)

後半の子供ラッシュの構成巧い。子供がいるから別れなくて、子供が出来るかもから崩壊して、子供が出来た事で変化する。実はいつも楽しみにしていたあとがきが無くて残念な気もするんだけれど、でもこれはこれで綺麗だなって。