けいおん!!
一期は1クールで約二年間の学生生活を、二期では2クールで多分1年間の学生生活を描く。時間経過のスピードが別物なので作品の印象がかなり異なっている。
一期が何事も起こらないと揶揄されていたものの、その実2年間の学生生活のイベントに焦点を当てた絵日記の体を取っていたが二期は何事も起こらない日常を描いている。しかし何事も起こらない会話は卒業や成長といった作品のテーマを含ませたものとなっており、二期を通して一つの作品として仕上げてくれている。
”けいおんぶた”という共通ワードを用意したり、画作りに間をもたせるためのオブジェクトのみの画面構成といった手法が見えすぎていて気になるところがちらほらと。化物語の時も思ったけれど、TVアニメで共通したイメージが延々と続くとどうも冗長、停滞、退屈を感じるらしい。
けいおん2期になってクラスメイトやモブに力を入ているように見える。軽音部だけでなく取り巻く世界も描こうとしているのはわかるのだけれど、どうもモブを詳細にかつ特徴付けて描けば描く分動いてスポットが当たるメインキャラとの差を感じる。精巧なマネキンが隣に存在する違和感というか。デュラララのように白黒の概形の方がむしろ物として認識するので違和感を感じない。ただこの後の展開次第ではそういった印象は拭えるかもしれない。なにせメインキャラ中心から成長、全体といった視野の拡大中のように思えるから。