とある科学の超電磁砲 第16話 〜アニメオリジナル特有の雰囲気の奥に潜む解釈の楽しさ、二次創作であることを理解せよ〜

なんとなくタイトルが生徒会の一存のフレーズになった。しかし今回のエピソードが叩かれすぎな気がする。原作力がある作品では仕方がないとは思うので無茶するなーとは思うけれど。
アニメ版レールガンのテーマの置き方・解決の仕方が面白い。
禁書目録のようにだいたいこういう能力者モノでは(に限った話でも無いけれど)主人公が現実では到底不可能な心地いいセリフと行動をとって弱者を救うことで視聴者のあこがれと同化させて気持ちよさを感じるように作られる。
一方レールガンでは主人公は能力至上主義の現実で正論という名の言葉の暴力と能力で弱者を否定することで視聴者の劣等感を刺激して気持ち悪くなるように作られている。
こういった対比構造は魔術と科学の二律背反な関係が作品作りに反映されていて理論的に面白いと思うのは安直だろうか。
レールガンが視聴者に優しくない作品のように聞こえるけれど、実際は主人公の言論は無能力者や他のキャラクターによって反論される。そしてこれらの会話が結局中学生の葛藤というグレーゾーンで処理されていて結論自体は視聴者に任せるように作られている。
自分の居場所を守るために人間関係の亀裂や外部からの圧力といったことに対して悩んでもいいけれど、自分を偽ると蛇谷のようにフルボッコにされるのかな。