ひだまりスケッチ×☆☆☆ 第03話 〜ひだまり的時系列構成法〜

ひだまりスケッチは3期になってAパートBパートの二本立てになった。ただし無闇やたらな意味のない二本立てではなくてAパートの出来事を受けてBパートで回想という形で構成されている。わりと強引な話の作り方・持っていき方に反感を持つ人もいそうだけれど、このようなエピソードの組み立て方は非常にひだまり的で好感が持てる。
ひだまりスケッチといえば一期の頃から時系列がばらばらだった。表札を作ったね、台風が大変だったね、というようにエピソード毎に前フリがあって回想する形をとったり、畳の下の乾燥剤が発火するという会話を入れて伏線にしてのちのち解消するといった方法で話の順序を構成している。また無印第1話では写真コラージュをネタにし、365最終話で最後の方ではコルクボードの写真を映して4人で会話をする。
このことを総合的に判断するとひだまりスケッチというタイトル通り、個別のエピソードをパッチワークのように切り貼りし、ぱらぱらめくってわいわい話しながら回想するような構成になっている。ファンディスクではアルバムを見ながらエピソードを回想するという体で進む。
今までひだまりスケッチは作品全体が卒業アルバム(というか一年間分の出来事)を見ながらの会話として視聴者に提示していたのだけれど、☆☆☆では現在進行形でAパートが進んでいるため、Bパートで従来のひだまりでやってきた構成を視聴者でなく作品キャラに提示させている。今までのひだまりでやってきた構成なのだけれど、向けられている相手が異なる。同じようでちょっと違う、そんな部分が面白い。おそらく☆☆☆のAパートの時世は原作でも完結していないくて、つまり未来が不確定だからその先は原作に任せますよというシャフトらしい配慮だなと感心する。