Spiral Tale, Knights Of Hate

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ファイアーエンブレムみたいな中世ファンタジーのシミュレーションRPG。シミュレーションRPGツクール95のせいかシステムの利便性（セーブファイルに何の情報も表示されない、戦闘が飛ばせない）はイマイチ。またゲーム性も地形や援軍といったものがほとんど考慮されていない単調なもので難易度も非常に平易。キャラクターもムサっ苦しいグラフィックで見るに堪えないもの。
しかし最後までプレイしてしまったのはよくできたシナリオだったから。
必要最低限の情報と会話やイベントでも十分魅力的なシナリオを描ける見本のような作品。神の僕として力を得、世界を救ったものの出自や人格からその後疎まれた7人の騎士たちが主人公。散り散りに分かれた仲間がもう一度終結し、またも世界を救うことになる心中をほぼイベントとキャラの立ち位置のみで語ってくれた。世の歴史書の一遍を毎イベントごとに提示して事実との差異を楽しむ演出はときどき見るが、個人制作ならではの全く救いのない描写が清々しい。
実プレイ時間は20時間ぐらいらしい。自分はベルウィックサーガの洗礼を受けて、キャラを死なせない、常に無駄な行動でレベル上げという石橋を叩くプレイだったが主人公達以外もきちんと育てれば慎重プレイをしなくともまず大丈夫ではないかと。あと盗賊。さくさく戦闘をやればもっと短くて済みそうなので興味がある人はドウゾ。