化物語 第06話 〜情報量の少なさは絶望というよりひだまりスケッチ〜

相変わらずこれといって何かが起こるわけでもない、ただの会話劇。
真宵と喋って、駿河と喋って、ひたぎと勉強会して、羽川と電話して、怪異に殴られて終わり。
なんだこのアニメorz(とある魔術の禁書目録も大概だったけど)。雑談ばかりで物語の展開の情報量が全くと言っていいほどない。
でも実はものすごくしっかりとした構成をしている。
そもそも怪異が話の筋としてはあるけれど、もうひとつ、ひたぎ×暦の二人の関係の変化が大きな軸となっている。章ごとの怪異はしょせんひたぎと暦の二人を進展させるためだけにすぎない。だから怪異について、その展開が進まない、つまり情報量が足りないなんてことを言っても意味がない。それは章の終わり、結に当たる部分をひたぎとの絡みで締め、怪異の事件解決のキモの部分は回想を主人公のモノローグ形式で処理していることからもわかる。
会話劇には二人の関係性の変化を示すものと事件の解決に向けた伏線との二つの情報が絡み合うように込められている。だから会話劇自身がこの物語の情報と言える。

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今回はいつにも増して尾石節が見て取れた。ぱにぽに二十四話のような登場人物の配置がカット毎に入れ替わったり、ドリフのギャフンというような大仰なリアクションなんかの多用。ひだまり二話のようにヘッドライトを線で表現。×365一話の危機感=信号機のメタファなどなど。美術も以前述べたような色や実線の無い塗り方がよりVOFANらしい。
幸せの青い鳥のタイミングが面白い。たしか「同棲」で逃げたと思うけれどこれは酷いw
そして毎週のキーワード、「眼球」は文字の得意な尾石さんが狙ってやったのではと勘繰るようなタイミングで笑った。
羽川との電話、アララギ部分はセリフをなくしてカットで見せていたことで、羽川の一人芝居のようになっていた。これはけっこう切ない感じで上手くいっていたと思う。ただアララギのセリフを電波が悪いせいか、きちんと文字にして見せないのはちょっと不親切すぎるかもと思う。文字にノイズが入っているという方がいいと感じた。それはヴァルハラコンビのくだりの文字が読めないのもそう。

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少し残念だったのはOPが付いていたこと。今までエピソードの最初の話はアニメ一話という形式のようにOPを付けなかったのだけれど今回はひたぎヴァージョンのOPが付いてしまっていた。前回が総集編だったことからも、本編の尺が足りなかったのかなぁと邪推してしまう。
でもなんやかんや言っているけれど

とうとうねんどろいどに手を出す時が来たかどうかを本気で考えているぐらい
つまり
好きってことさ