文化部をいくつか

文化部をいくつか (ヤングジャンプコミックス)

文化部をいくつか (ヤングジャンプコミックス)

ウルトラジャンプエッグというWEB雑誌で連載されてたマンガ。桂遊生丸の連載目当てで見に行ったら一発で虜になった作者のF4Uはエロが主フィールド。自分が初めて読んだのがこの作品中盤の第六話から。最終回で”最近面白くなったのに打ち切り””連載中盤辺りのドタバタ”といったセリフからこの作品の転換期にちょうどぶつかったのが功を奏したっぽい。少なくとも第一話第二話の流れでこの作者が面白いとは決して思わなかった気がする。なんせ一話は放送部で公開羞恥プレイ、二話なんか縦貫ですよ(ほら余りの単語に変換でなかったじゃん!)。
この漫画の中で特に面白いと思ったのが漫研とコンテンツ開発の話だったわけだけど、比喩なり心象風景なりを多用してるのが非常に特徴的だった。作者のホームページを見ると、エロ漫画の中ではかなり局部のアップを多用し、透明にさせたりするいわゆる断面図の描写がよく見られた。また性器の形も(この記事格納すればよかったかな(汗))いびつ(デフォルメ?)に描かれていて性交自体がちょっとしたメタファーにすら感じた。こういった手法が”文化部をいくつか”に影響を与えているのは間違いないと思う。
特徴的で面白いと思わせる部分の構成要素としてエロ漫画の手法が多分に占めていることが自分にとって非常に面白かった。と同時にむなしくもなった。ただただ自分の描きたいものを脊髄反射的に書いてお金を稼ぐのでなく、エロで培った技術を使ってアイデアを練り、このような面白いマンガを生み出していってほしいなぁと。まぁ何もしてないニート的思考の自分に言われるのもあれだろうけれど。