2008年アニソン

・基準は2008年に流れたアニメソングということです。
・アニソンとありますが歌以外にBGMとかも選んでます。
・視聴リストは割愛しています。そのためどういった作品の中から選んでんだよという批判はごもっとも。一応OPEDは全作品の9割がたカバーしているつもりですが、挿入歌やBGMは視聴したものでしか判断不能でした。今回ニコも使わなかったです。
・選考基準はアニソンといいつつ映像重視です。というよりもオープニングとしての機能性といったことに重きを置いていたりします。名曲というような観点ではないということをご了承ください。
・基本的には動画UPやリンクを張らないようにしていたのですが、どうしても紹介したかった劇団イヌカレー獄・さよなら絶望先生のOPだけ張らせていただきました

大賞 優秀賞 特別賞
OP ef a tale of melodies とらドラ! , ソウルイーター D.C.II S.S.ダ・カーポII セカンドシーズン
ED 夏目友人帳 乃木坂春香の秘密 , 狼と香辛料 マクロスF
挿入歌 CLANNAD(18話) ARIA The ORIGINATION(12話) , コードギアス 反逆のルルーシュR2(19話) マクロスF(25話)
BGM バンブーブレード(25話) 喰霊(3話) , ソウルイーター(36話) ef a tale of melodies(6話)
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OP

  • 大賞
    • 「ebullient future」ef a tale of melodies


2008年はOPが豊作でした。選考基準はOPがアニメ本編に対して惹きつけてくれる力のあるものを重視しています。本当に選びにくかったですが、正直優秀賞に二つという縛りの意味はないですし、今回選んだもの以外が入っても全然おかしくないのです。しかしそこをあえて選んだものは見ていて飛ばしたいと思わなかったということです。
実は自分はOPを飛ばすという、一種邪道ともいえる視聴方法をします。毎回同じ映像を見るのもなんだかなぁという人なので。それより録画したのだったら早く本編が見たいんだよーという感じです。そのためシャフトOPは毎回変えてくれるのでOPを見るモチベーションが上がります。今回のefはその変え方が小ネタではなく意味を持たせて変えつつ、しかし作画的労力はそこまで大きくない画期的方法を生みだしました。色をつけたり反転させたり、上下をさかさまにしたりということです。もう見てて本編とどうリンクしてるのかとかを考えてぞくぞくしました。明確な答えも用意されてない、しかし、視聴者にそういった考える材料を与えてくれるということが嬉しかったです。
ということで同じシャフトのひだまりのOPを外すという暴挙に出ざるを得なかったわけです。うーむあれはとてもいいものなだけに残念。というか本心だとぶっちぎりなのですが、ちょっと自分補正強すぎるだろうと思いまして。
優秀賞のプレパレードやresonanceは他のOPとどう違うか。それは音楽のテンションと映像のテンションの同期が抜けていたことです。キャラ紹介やベタなオープニングの作りもいいのですが、それだと一回見るだけで十分なのです。そうではなく、見ていて楽しい、気持ちいい、本編への期待を高めてくれるということが大事です。具体的にはリズム感のある作画(orカット割り)があるものなんですが、この二つは冒頭部分がそれに類すると思います。そこで期待がぐっと盛り上がってしまうのが憎いです。特にソウルイーターではOPに登場するシュタインというキャラの背景が本編が進むにつれて変化するのだけれど、このOP映像ですべて説明しきっているところは驚嘆に値します。だてに約30話も同じOPを使ってません。こういった意味のあるOPというのはいいOPの条件です。
そして2008年特別賞はダカーポOPです。一分半しかないオープニングで約50秒続く玄関のロングショット。これにはたまげました。そのあと早いカットつなぎでキャラ紹介をするのですがそんなものは全く頭に入らない仕様です。玄関というのは恐らく学校を舞台にした美少女アニメというか、萌アニメにとって重要なガジェットで、幼馴染なりなんなりが主人公を迎えに行くというシチュエーションをしっかりと映像化していました?とにかくこの長回しをずっと見ていたかったような気がします。まぁ本編は見てないのでなんともいえませんが、間違いなく特別賞です。
あぁ、本当はお稲荷様の説明の上手さとかRDの小気味いい古橋映像とか、インデックスの演出、ほかにもかんなぎとかもありましたがなによりもひだまり大好き
あと絶望先生ODAで絶望的なMADオープニングを作った劇団イヌカレーというものを見つけてきた新房さん?は天才です。ぶっちゃけこれが今年一番驚いたかもしれませんね。

[獄・]さよなら絶望先生OP

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ED


毎年EDはアプローチの方法が作品ごとに異なるのでどれを入れていいものやら悩みます。エンディングで放送が終わり作画で遊ぶエンディングが今年目立ったような気もします。今回もそれぞれアプローチの方法でそれぞれ選別していくと作品を見終えた余韻として抜群によかったのが夏目友人帳です。一人を好み、相棒の猫を放任している夏目が川原で寝ていて、最後におばさんに起こされて帰るあのエンディングが素敵です。包容力のある@伊藤美紀さんはステキすぎです(エンディング関係ない?)。水彩画&水墨画タッチなのもツボでした。本編の最後はきれいにまとめた主人公のモノローグなのですが、イントロがかかってそのままエンディングに入る流れも余韻に浸れる秘密です。
そして遊び部門では乃木坂をチョイスしました。これは最後まで沼田誠也Mission-Eと悩んでいたのですが、やっぱり最後の表情と、作品との融和性、それに以前のゾイドジェネシスと似ていたということを含めて細田直人田上司郎のこちらをあげました。作画に加えてダンス、話題のオタ芸に劇画調と突っ込みどころが満載でした。最後はやっぱり顔近いよ顔。EDだけならかなり見ごたえあります。
原作ファンに優しいという観点でこの狼と香辛料。初めて見たときの高揚感は「北へ。」の大槍葦人以来。文倉十のチビキャライラスト集なら欲しいと思います。(ただし頭身が一番小さいものではなく、中ぐらいの4頭身ぐらい?)
正直一枚絵の連続ってなんの工夫もなくて嫌いなのですが画面の半分がテロップで絵本の片面が絵で片面が文章というようなカットが連続して続いてサビで全面の一枚絵となったり、一枚絵を複数に分けて拡大したものをつなげて元の絵に戻すDSっぽい手法が工夫されていて見ていて非常に気持ちいいです。(そう!DSのテイルズムービーの分割に感動したものの、その手法は通常の画面でも可能であり、縦に長い、しかも真中で区切り線のあるあの画面構成は自分には許せない!!!!
そして非常にいい意味での特別賞にマクロスFをあげます。もう何曲あるのか不明ですが、とにかく固定エンディングなんてほとんどなかったのではないでしょうか。放送に合わせて数ある曲からエンディングを選んでいったということが特別です。
と、それぞれアプローチの異なるEDでよかったものを選んでみました。今日の5の2なんかも季節に併せてカバー曲を変えるという試みは面白かったのですが、あれは年代を狙い打ち過ぎです。あとその枠だとやっぱりマクロスがダントツだったので。

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挿入歌

  • 大賞
    • 「オーバー」CLANNAD 第18話

  • 特別賞


挿入歌で選ぶ基準は映像のテンションに合っているのが大前提で、その上で映像の効果を補助するものもしくは情動を誘導するものが挙げられます。大賞のオーバーはテニスの試合で流れた挿入歌で、主人公とヒロインが応援する姿を見て他のヒロインが恋をあきらめる場面で流れました。細かい状況を説明する部分ではイントロになり、逆に恋をあきらめた部分で簡潔なセリフ「わかってたけどね・・・」でサビに入り、だんだんと曲の音量を上げて場面を盛り上げていました。挿入歌を長めに使う場合には、場面に合わせたボリュームコントロールが必要になってくるのですが、ARIAの横顔は4分以上と一曲丸ごと使っていて、その分場面に合わせたボリュームコントロールをしっかり行っていました。一期11話でもかなり長く使っていたときもかなり丁寧に音量を調節していたのを思い出します。
そういった観点と異なる部分で非常にうまく挿入歌を使用したと思ったのがコードギアスです。主人公に惚れていたヒロインの死亡には使わず、そこから親友の裏切り、妹の死といった場面でも使わず、7話ぐらい連続して転落していく主人公を盛り上げることもなくただ淡々と描き続けていきました。そしてどん底に落ちた主人公が最後に死を覚悟までした時に「ぼろ雑巾のように使って捨てる」とまで言われた偽の弟が命をかけて救い、そして死ぬ過程で今まで封印していた挿入歌を用いて情動的に描いたことに構成の妙を感じざるを得ません。
そして言うまでもなく特別賞はマクロスFです。最終話7分半と戦闘の展開に合わせて続くメドレーは圧巻の一言です。実質その回はずっと歌っていた気もしますが。ヒロインのソロをバックにもう一人のヒロインを救いだし、助けられたヒロインのソロと交代、敵の反撃に歌が止み、味方の特攻から続くWヒロインのオープニング「生き残りたい♪」という声とともに、さまざまな曲がミックスして敵を倒すという展開は燃え燃えです。熱い、熱すぎます。マクロスFで面白かったのはここに集約されていて、それまではすべて前ふりじゃないかと思います。劇場版が楽しみですねww
挿入歌というカテゴリーとしては実際にキャラが歌っているものを入れていいのかということで特別賞としていますが、実質大賞だったりします。
他に挿入歌として喰霊を入れようか迷いました。喰霊は挿入歌がいろいろあって、曲のテンションも合っていて非常によかったのですが、曲数が1クールの割に多かったため価値がばらけてしまった感じがします。最終話の挿入歌は病院で姉妹が最後に仲良くしていたやりとりで流れた歌のアレンジ(というより病院のほうがアレンジかな?)なのですが、放送話数の早めにもう少し印象付けてくれればなぁと思いました。

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BGM

  • 特別賞
    • ef a tale of melodies(第6話)


タイトルがすべてわからないので作品名と場面を表記してみました。BGMはその作成方法からあるシーンに合うように作られた曲と、汎用性を持たせた定番曲とに分かれてしまうので、これまた非常に選びにくいです。去年は定番曲を選んだのですが、今年はコレ!というものが見当たらなかったので、場面が固定されてるものを選んでしまいました。
そういう意味では大賞のバンブーブレードの曲はまだ汎用性があったかなぁと思います。ここぞという試合で二回ほどかかりました。作画が映えるノリのいい、かっこいい曲だと思います。また生音の弦楽器が異常に気持ち良かったです。
打って変わって喰霊ではピアノでボリュームを抑え目にしたこの曲。しかし、ここぞという場面でピアノ奏者の恐らく上松さんの強い想いが込められた演奏が涙を誘います。ちなみに公式HPのインタビューで、ここはシーンに合わせて作曲したとのことです。
武器と使い手の同調で強い力が出せるという設定のソウルイーターでは、勝てない強敵相手に武器が狂気をはらんだピアノの独奏(心的世界の中)で他の使い手たちを無理やり同調させて強力な力を出させるという方法で戦うのですが、他の使い手だと荒々しい独奏のBGMなのですが、自分の使い手との同調の時には使い手が逆にその独奏を美しい音色で包み込み、不協和音の二重奏から美しい協奏曲へと変えることで非常に強い力を出しました。この流れをセリフの説明なしにBGMだけで直観的に理解できるようにしている音響演出は2008年の中では突出していました。
そして特別賞のef6話は一話丸ごと音響演出の塊のような回でした。伊達にef a tale of melidiesとしていないなと。もうすべてのBGMに何らかの演出意図が垣間見えました。まぁあまりに見てて痛々しいというか苦しくなるので実は一回しか見てないため、どこがどうとはいえないのですが・・・

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以上が2008アニソンとなりました。2008では1クールごとに気になるものをまとめていたので選考にはそこまで時間がかかりませんでした。むしろこの文章やら、どの部分をキャプチャーするかとかそういったことに時間がとられてしまった気がします。あと今回なにがよかったかというと、一回で全部書けたことですね。更新が分かれると非常に見難いことが過去のランキングを見てわかったので。