ef - a tale of melodies. 第10話

animateTVだと冒頭で「演出上、モノクロ画面です」って出て若干いらっとした。大きなお世話だよと。
それはいいとして今回は素直に作ったなぁと思った。全体的に優しい感じの中にところどころ出てくるスパイス。そこにかかるモノクロというフィルタで表現したものは、全て過去と最後のフレアを目立たせるため。「神様」「天使」。あぁ一期の千尋の翼の演出は必然か。まさかここまで幻想的な物語だったとは。しかし「天使の階段」は原作OPを見ていないと少し伝わりにくそう。ゲームやってないけれどね。
スパイスは夕が優子とSEXできてないということの殊更アピール。とにかく体の接触を避けているニュアンス。それは雨宮兄の優子へのクリスマスから始まる性的虐待からで、そこから亀裂が入るのかと臭わせておいて、しかしクリスマスにデートの待ち合わせ中に一期の千尋を思い出させて交通事故。そして死亡。夕の悔やんでいる部分はどの部分なのか。しかし凪との絡みもあるけれど、夕の鈍感(ちょっと違うなぁ、もっとニュアンスの近い言葉があったはず)なところが常に物語の不安につながってたから、そこを直せば夕は幸せに生きれたのではと思う。
逆に優子は夕とのつながりを求めるように、体の接触や子供がかわいいという発言でよりつながりを深いものにしようとしていて女としての怖さがとても美しい。そういった想いがミキを救い、今まで関わってきた人物に影響を与えている点が面白いなぁと。
一期で見ていて優子という存在が希薄と感じていたけれど、千尋と夕の絡みから優子も記憶がなかったりしてるのかと思ったけれど、しかし二期であれだけ存在をアピールしていて、夕にこそ問題が発生すると思わせて実は千尋・景・広の交通事故にかけるとは。正直やられた。すごく悔しかった。そうか、そうだよなぁ。
今回は感動寄りにしてないところが面白かった。泣かせるためだったらアレンジバージョンのOPで演劇のような芝居付けはしなくて、もっとセリフなり合った音楽なりを流すだろう。むしろやっぱりこれは過去の事実であり、最後のお姫様だっこあたりは前へ進もうとする夕に見える。そしてそこから待つ未来を想起させたなぁ、個人的感想だけど。