西尾維新体験記

個人的なシャフト×新房さんがアニメ化するから西尾維新読んでみようシリーズ第一作。
そして初の文章1P2段組みを読んだ記念すべき第一作。この辺は小学生時代に慣れ親しんだ1P1段の形式とは外れていて美的感覚に外れていたことと、中学時代にライトノベルっぽいものを読んでた自分にとってちょっとトラウマになってる人がこの形式のものを愛読していたことから、いわれなき嫌悪感を抱いてたことが原因。それを払拭しただけでもありがたい作品です。ただどうにも下の文章がちらついていけない。特にカタカナは目に入りやすすぎてある種ネタバレする、またはしてる気持ちになる。ミステリーというよりはミステリー風。

そして本命作品。あぁこのツンデレ具合はあの家族計画のビッチ長女っぽいなぁとは思ったものの、すんなりデレが見えて、暴言が愛にしか見えなかったのでとにかくひたぎがかわいく見えたから楽しめた。物語が進むにつれてキャラがまるくなり、持ち味を失うという涼宮ハルヒに比べてこちらは上下合わせて5編で終わるので間延び感はきっとないと思う。上ではもうかなり普通のツンデレぐらいに落ち着いてる気が。
西尾維新はパロディのオンパレードと聞いていたけれど、一話目で脈絡なく「私はクルル曹長になりたい」というのには度肝を抜かれた。
ただし一話以降は特にパロディが多いという感じはしなかった。それよりもこの人の文章の特徴はウィキペディアにあるような〜ミステリーとライトノベルを融和させた独特の作風〜の部分だと思う。それに加えて、全く意外な展開にならないということも特筆すべき点だと思う。
前もって出た情報のみで先の展開を予想させ、そこから逸脱しない範囲で面白く作るというのがよくできている。登場人物が悩む様も、先が読めているからこそ面白い部分もあったりする。ただこれらは文の韻やテンポ、言い回しなんかが大きい気もするけれど。
このあたりはもう少しきちんと咀嚼して書きたいかも。