AIR

AIR (2) (カドカワコミックスAエース)

AIR (2) (カドカワコミックスAエース)

まさか一度完全否定した作品を持ってくるとは。さすがDaisuk!!
桂先生はすごいね。だって考えてみたら、エロゲをやらないとものすっごく固く誓っていた自分にやろうかやるまいか思わせて、もしかしたらやることになるかもしれないというところまでもってこれたのだから。
僕の場合エロゲのシナリオ全部の否定だったので、実際にアニメを全部見た時点で自分は負けたことになるのですから。最後の牙城はエロのシーンの必要性(18禁にする必要性)と選択肢の可能性というものの必要性(なぜ選ぶ必要があるのか)ということです。
ただし選択の問題点は最近非常に悩んでます。かしましにもれず、メディアミックスによる制作意思の混在や、原作以外の可能性に許容どころか、むしろそういったものを吸収して自分の中で組み立てるというある種妄想による同人活動を行っているからです。
ということでそのことに気づかせたということでかしましの流れである桂遊生丸先生は自分の中では最早価値観の破壊者とまでなっているわけです。
なぜそんなことができたのか?
それは桂先生が二次創作の天才であるからです。そういう意味でこの作者に自分の漫画を描かすのではなく、原作を与えて活動させている編集者には感服します。
ゆめりあ然りAir然りかしまし然り。原作の絵を変え作風を変えした二次創作。話をしっかり落とし込んだうえで自分色に染めて放出する。それが特に上手いと思うのは二巻の最後の二編「雲の向こう」「美凪」です。ゆめりあも同じような雰囲気ですね。
そしてありがとうといいたいのが最終話「愛、再び・・・」によるアニメ版の結末の変更です。原作とは異なる展開・決末。救われないものが救われるこのシーンこそが自分の価値観を壊してくれた衝撃のシーンでした。
結局何が言いたいのかというと、桂遊生丸先生にはまった人の戯言です。でも絵だけでもお腹いっぱいになれますよ、きっと。あと手書き崩しのギャグとかも。