その 猫たちの王国へ…

朝も日が高くなり、風が心地いいこの季節、ウンディーネたちは夏服に変わりました。
いつもどおり灯里・藍華・アリスの三人組で練習をしながら雑談をしいる。パーティーはどうだった?自分の会社の人々とあまり関わろうとしなかったアリスが突然パーティーに参加することになったので、興味半分・少し心配そうに二人は聞いてみるも、そう問われたアリスは「たまには気を遣うのも悪くないといった感じですね」。と、何でそんなこと聞くんですかと不思議そうな表情。同僚や先輩とも合同練習をすることにしたというアリスに灯里はよかったねと返す。二人よりも先にプリマになるかもという台詞にムキになる藍華は、いつもは通らない狭い水路に入る。するとアリア社長が1人、いつもは閉まっていたはずの水路に入っていく。入ろうか迷う三人だが、アリスの学校の時間ということもあり引き返すことに。
そのことをアリシアに話すと、猫たちの王国で、人はケットシーの妖術で入れないというマンホールに伝わる話をする。
次の日灯里と藍華はその猫の集会を見に行くことにした。閉まっていたはずのあの水路をどんどん進んでいくと半分水没した廃屋にでる。アリア社長がまだ先へと進むのでついていくと、また廃屋にでてしまう。何度も同じ廃屋にたどり着いてしまう二人は段々と不安になっていく。もう帰れないとつぶやくとアリア社長が現れ、今までは無かった水路を指差した。その先を進んでいくとなんとか帰ることができた。
また次の日、アリスに先輩との合同練習はどうだったと聞くと、「たまには本気で練習をするのも悪くないって感じですかね。」その台詞には流石の灯里もア・・アハハッと乾いた笑いを浮かべるしかなかった。ふと見ると昨日の水路は閉まっていた。その水路を見た二人の反応が気になるアリス・・・

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今回はネコさんシリーズでした。実はあまりネコさんシリーズ好きでなかったのですよ。なんだか毎回同じことの繰り返しで。話を聞く・道に迷う・不思議な世界に迷い込む・帰るように諭される−のパターンですから(ほかの話もパターン化しているといえばそれまでですが・・・)。ただ今回は藍華が一緒にいたおかげでだんだんと迷って不安になる様子が描かれており、いつものパターンである不思議な世界に触れるだけ、では終わらなかったのがよかったです。
そして何よりも今回一番よかったのは、前回の話にあったアリスのペアパーティーのことを聞くシーンです。藍華がゴンドラを漕ぎ、灯里が船べりに座りながらアリスに聞くそのシーンの構成は、まさしく先輩が後輩を心配して話すといったものでした。しかし、二人の心配をよそに、パーティーですか?まぁまぁ楽しかったですよ。と、こともなげに言っちゃうアリスは凄いです。心配されているということに全く気づいていないんでしょうね。本当にアリスはおこちゃまで、そのあたりのことが本当にうまく描かれているなぁとおもいます。それは最後の、たまには本気で練習をするのも悪くないって感じですかねというせりふからもしみじみ感じます。

追記・・・もう帰れないと不安を口にしたときに言った藍華のせりふ「熱々のマルゲリータが食べたーい」これは斎藤千和さんでないと言えないなぁと思ってしまいました。