2016秋に観たアニメ

映像で選ぶ、2015年アニメOP・ED・劇中音響3選

2015年で特に好きだったOP・ED・劇中音響を映像観点で3作品ずつ選びました。
この記事のために毎クールOP・EDのメモを残しています。興味がある方は[2015アニソン]のタグでまとめてありますので、覗いていただければと思います。

OP

ED

劇中音響

OP


コンテ演出一人原画:江畑諒真
映像的な気持ちよさに物理法則を突き詰めた結果のアクションが、二人組を題材に惜しげもなく披露された映像です。
切り離された二人のアクションから始まり、サビのダンスで繋がって最高潮を迎えるのですが、その転換点になるいくつかのカットがどれも鮮烈で、心揺さぶられます。
無表情に反した非常に情熱的なダンスは、二人の人間性が表れているように感じ、そういうのも気持ちよさに繋がっているのかなと思います。


意匠や楽曲まで美少女ゲームというデザインで4人のヒロインを紹介する…と纏めるには一風変わった映像です。
60秒ぐらいヒロインの表情を映しそうで見せないカメラワークや、歪なレイアアウト、4人の見せ場が均等に与えられていなかったりと、チグハグといいますか、どこか釈然としません。
眼鏡やPCといったモチーフで始まって終わるという、わかりやすく記号化された表現に反して、一筋縄ではいかないのが彼女たちである等、色々考えさせられました。


オープニングアニメーション:10GAUGE。
校舎と男1女2の3人組を譜面並の細かさで合わせた、URAやポイント・ピクチャーズにも引けを取らないモーショングラフィックスの映像です。
視線や接触といったコミュニケーションを、小気味良いフレームとレイヤーといったポップアートに落とし込んでいます。
アバンの見ただけで鬱屈とする校舎玄関が早々に鳴りを潜めてしまう、黒・ピンク・青で構成されたパステル×グレーの青春空間は、遠い過去である一視聴者として観ていて微笑ましいなと思います。

ED


演出・原画・仕上・特効:品川宏樹、撮影・VFX・映像演出:sankaku△。
吉成鋼を彷彿させる水彩画タッチで、まるでイメージボードのような映像です。
電車やコンビニといったありふれた日常から一転、地殻変動で崩壊する都市とそこでも変わらずに佇む少年少女達という画が、このセカイがどんなものかを如実に物語っています。
イメージボードは静止画という認識を覆すアニメーションに、こちらの価値観も変えられてしまいました。


コンテ演出:URA AC-Promenade。いつものURAフィルムでは見られない長回しによる作画芝居と、光が織りなすモーショングラフィックスの映像です。
灯台の光を始めとして4度に渡るヒロインの颯爽としたフェードイン/アウト・フレームイン/アウトは儚くも力強く、惚れ惚れします。
動く姿が黒塗りで、きちんと映る姿は立ち絵という彼女たちの姿は幻影なのでしょうが、どれも印象的な描かれ方で、浮かべている人の強い想いを感じます。


カメラ目線やソロパートのリップシンク等ミュージックビデオのような構成で、可愛いさを全面に押し出した映像です。
説明しようとすると、もふもふしたり、飛び出したり、ポポロンしたり、舞い踊ったり、お揃いの時間をすごすと歌詞を書き出せば事足りてしまうという徹底ぶりで、やるならとことんやるという気概を感じます。
聞こえてくる音と見えているものが同じということで、まるでそこに彼女たちが居るように感じられたりして、少し恐ろしい気もしました。これが小悪魔ってやつでしょう。

劇中音響


監督:高雄統子、シリーズ構成:高雄統子・郄橋龍也、音響監督:藤田亜紀子
THE IDOLM@STER』に「シンデレラ」を加えた、学生や職業人といった女の子たちをスカウトしてアイドルプロデュースするゲームのアニメ化。そのパワーワードにふさわしい「時計」や「階段」、「花」や「衣装」といったモチーフが多用された映像です。
個別エピソードでは特徴的な彼女たちですが、ライブやドキュメンタリーちっくな台詞回しといったアイドルという群体になると個性は影を潜めます。そうして視聴者を感動させる姿はある種の舞台装置のような印象を受けました。
まるで靴を脱いだように将来の不安を語る彼女たちの姿は一体誰のものなのか。そんなことを恐らくCD音源にも関わらず物凄く熱量を持った「M@GiC」を観ながら考えさせられました。


監督:幾原邦彦、シリーズ構成:幾原邦彦伊神貴世、音響監督:幾原邦彦・山田陽。
学校という閉鎖された社会の暗喩にユリ裁判・クマリア・透明の嵐といった造語を詰め込んだ、部活動の演劇のような映像です。
視聴者の理解が追いつかないぐらい次々に新しい用語が飛び出しますが、語感が良いため混乱せずに楽しめます。無駄のないストーリーや抽象的な画面と相まって、まるで初めての絵本を読むような興奮を覚えました。
同監督作品の『輪るピングドラム』でも描かれていた、性別や種族すら超える目には見えない「気持ち」。これをいかに表現するかが創作にとっての永遠の課題なのかもしれません。


監督:畑博之、シリーズ構成:畑博之・深見真、音響監督:岩浪美和。
なもり『ゆるゆり』のTVアニメ第3期で、制作陣が総入れ替えした女の子たちのやり取りを楽しむ映像です。
前作までは登場人物の持ちネタを全面に押し出したお芝居を観ている印象でしたが、今作は引いたレイアウトで微笑ましいやり取りが繰り広げられ、まるで見守っているような気持ちになりました。
原作・キャストが同じでも全く異なる作品に仕上がっており、映像化の面白さを改めて感じました。

2016年買ってよかったもの

  • 第3位

強力カビ ハイター ハンディスプレー 400ml ハイター

これ1本で台所もトイレもお風呂もOK。お風呂の黒いカビって洗剤だけで取れるんだなと感動した。

  • 第2位

無添加こだわる大人の配合S-1

ゴーダとサムソーの溶けるチーズ。海外製で1kg1500円は破格。パルミジャーノの塊を購入して使わなくなったが、普通の家庭なら圧倒的に使いやすいこちら。

  • 第1位

アルガル社 フエ カリダ エクストラ 140g アルガル社

アルガル社 フエ カリダ エクストラ 140g

アルガル社 フエ カリダ エクストラ 140g

成城石井で買った白カビサラミ。これのおかげで輸入食材に嵌ってしまった。先程のショップで色々食べたが、これが一番。

  • EX

スペシャルガシャセット
https://twitter.com/imascg_stage/status/771729125312651268?ref_src=twsrc%5Etfw
デレステの好きなキャラを一人加入出来るチケット。これでうちのライブも華やかに…
これ、コンシュマーでDLコンテンツに3000円払ってるってことですかーーーーーーーーー

昨日呟いた今年買ってよかったもの、うっかり忘れてたけれど『ゆめぴりか』は入れなきゃ嘘だった。チーズと入れ替えで。

2014.6〜2016.1までで読んだおすすめ漫画まとめ

  • 山田譲『昔話のできるまで』

龍になんでも願いを叶えてくれるといわれるも、特に思いつかないっていうの。未来や過去ではなく、今なのだろうなと。
まぁ私は小学生に戻って女子とイチャイチャしたいけどね。あぁ青春。

戦って、倒れそうになって、でも踏ん張って、自分を鼓舞する武技言語を唱えて、一撃必殺の見開きを繰り出す。何度も24年間も繰り返してきたこと。
線画からCGに、読みづらくなって、でも最終巻ではキャラの線が力強くて、また読めるように

  • 三島芳治『レストー夫人』

レストー夫人 (ヤングジャンプコミックス)

レストー夫人 (ヤングジャンプコミックス)

デフォルメされたキャラと、淡白な描写と、抽象度の高いセリフが絵本的。
雑誌で短編1話として読んだときの異質さもよいけど、作者でまとめたときの浸る感じもたいへんよい。短編集は最高です。

独特な視点や時系列の混濁が最終巻の独白で結ばれるというのが死と再生っぽくてほんとずっと涙が止まらないしみんなこの後も色いろあるんだろうけれど幸せになってほしい。
とりあえず、40歳娘持ちの男性が打ち明けることで気が楽になるのが死ぬほどわかる。

オノマトペ(擬声語)が面白い漫画家といえば?で思い浮かぶ方のセリフ無し漫画。ただただ読むだけで幸せだった

【いた。】という文字の強調、少女に敷かれた赤い花がいまはただ哀しい。

いつもの谷川史子短編集。マリッジブルーなエピソードが2本立てで心が折れそうになるも、そのあとの明るい青さに救われた。
「途中の棲家」は一人暮らしと身近なテーマなので涙腺に来た。
あと「ほしのゆくえ」は白黒の濃淡が青に見えて巧いなーと。

津田雅美の描く気の強い女性ほんとにかっこいい。独りがぜんぜん平気って感じ。
なのだけど2人の会話、掛け合いになると生き生きとするんだよなぁ。そこに性的なものがあんまり感じないのだけど、男も女も色っぽいから自然とそうなるっていう。

日常(10) 特装版 (カドカワコミックス・エース)

日常(10) 特装版 (カドカワコミックス・エース)

【テンション】の描線が抜群で、これ以上笑える漫画は見つからないってぐらい笑わせてもらった。
単行本付属の手描きアンケートハガキや、結構当たる手作り感溢れるピンバッジと大切にされていたことが伺える。読み終えることができてこちらも幸せでした。

2015年アニメ3選

2015年にアニメを観て、心躍ったトピックから作品を選びました。
作品数については特に定めず、適宜追加していく予定です。


アクションパートになるとまるで別作品のような映像になる作品は数あれど、ここまで露骨だとやはりインパクトがありました。
アクション監修は向田隆。アクの強い『天元突破グレンラガン』でも一際目立った作画をされていましたが、その力が遺憾なく発揮されていたように思います。
また、アクション監修が4話まで連続しているというのが抜群に上手く、中盤から後半にかけてダレた画面が続きましたが、次こそはと期待し、最終回まで付き合ってしまいました。


ED前に出てくるサブタイトルは、その話の主題やモチーフが短いフレーズで纏まっており、毎回唸らされました。
特に最終話の前の話数でサブタイトルに特殊な処理が施された「雪」ですが、シリーズ通して描かれた"水"と"指"を組み合わせた漢字であり、"冬"の季語でもあるこの言葉は、一年を通して出会いと別れを描く本作の"終わり"を見事に表現していました。


2期はキャラクターの個別エピソードが中心で、攻略されるヒロインではなく恋する乙女といった印象を受けました。
サブタイトル周りのデザインは綺羅びやかで、芝居がとにかく可愛く、私服からも気合が伝わってきます。
OPの最後から繋がる提供バックという仕掛けも遊び心があり、作品の雰囲気作りはこういった細部によるのだと感じました。

2015秋に観たアニメ

購入予定・購入中

なんでか

新年の挨拶

あけましておめでとうございます。
昨年も色々な方にブログを紹介していただきまして、本当にありがとうございました。いつも更新の励みにさせていただいております。ただ、例年に比べると記事の数がOPEDを除くとかなり少なく、抱負でついつい肩肘を張ってしまったなと反省しました。今年はなるべく気軽に更新をしていくつもりです。
拙い文ではございますが、今年もお付き合いいただければ幸いです。